Python入門:モジュールと標準ライブラリ
モジュールとは
モジュールは、関数やクラスをまとめてプログラムを部品化したものです。また、モジュールをまとめたものをパッケージ、パッケージをまとめたものをライブラリといいます。
ライブラリは、標準ライブラリと外部ライブラリに分けることができます。
標準ライブラリは、Pythonに元から備わっているため、すぐに利用することができます。対して、外部ライブラリは、インストールして適切な場所に設置ないと利用できません。
モジュールの利用方法
モジュールを利用したいときは、import文で使いたいモジュールを指定する必要があります。
importの後ろにモジュール名を書いて指定します。基本的に、import文はコードの一番最初に書きます。
#import文の使用例math,randomモジュール
import math,random #複数のモジュールをimportするときはカンマで区切る
sin = math.sin(0) #mathモジュールの関数sin、ラジアン(弧度法)の数値から正弦を求める。
rnd = random.randint(0,3) #randomモジュールのrandint関数は第一引数から第二引数の範囲の値をランダムに生成する
print(sin,rnd)
0.0 2
0.0 1
0.0 3
モジュールのインポートは、別名を指定する事もできます。
別名を付けたいときは、asを使います。
import math,random as mt,rd #複数インポートするときはカンマで区切る
sin = mt.sin(0)
rnd = rd.randint(0,3)
print(sin,rnd)
0.0 0
0.0 2
0.0 3
Pythonの標準ライブラリ
ここまで、標準ライブラリと外部ライブラリの違いについて説明しました。では、Pythonの標準ライブラリには、どのようなものがあるか軽く紹介します。
mathモジュールmathモジュールは、数学の複雑な計算をする関数を集めたモジュールです。mathモジュールを使うことで、平方根や対数、三角関数などの計算が可能になります。
import math
print("sqrt関数") #sqrt関数:引数の平方根を返します。
print(math.sqrt(25))
print("log関数") #log関数:第二引数を底としたときの第一引数の対数を返します。
print(math.log(9,3)) #log3底の9
print("log10関数") #log10関数:10を底としたときの引数の対数を返します。
print(math.log10(100)) #log10底の100
print("sin関数") #sin関数:ラジアン(弧度法)の数値から正弦を求めます。
print(math.sin(math.pi/2)) #sinπ/2
print("cos関数") #cos関数:ラジアン(弧度法)の数値から余弦を求めます。
print(math.cos(math.pi)) #cosπ
print("tan関数") #tan関数:ラジアン(弧度法)の数値から正接を求めます。
print(math.tan(math.pi/3)) #tanπ/3
sqrt関数
5.0
log関数
2.0
log10関数
2.0
sin関数
1.0
cos関数
-1.0
tan関数
1.7320508075688767
randomモジュール
randomモジュールは、Pythonでランダムなプログラムを作りたいときに役立ちます。
import random
#ランダムな数値を生成
print("random関数") #random関数:0.0から1.0の範囲のランダムな小数を返す。
print(random.random())
print(random.random())
print("randint関数") #randint関数:指定した範囲のランダムな整数を返す。
print(random.randint(3,6))
print(random.randint(3,6))
#配列からランダムに選ぶ
list = [3,4,5,6]
print("choice関数") #choice関数:リストの中からランダムな要素を返す
print(random.choice(list))
print(random.choice(list))
random関数
0.8639073888409808
0.14567973172386461
randint関数
6
3
choice関数
3
6
datetimeモジュール
datetimeモジュールは、Pythonで日付や時間を使ったプログラムを作りたいときに役立ちます。
import datetime
tdy = datetime.date.today() #今日の年月日を取得
nw = datetime.datetime.now() #現在の時間を取得
print(tdy)
print(nw)
print(tdy.month) #今日の月を取得
print(tdy.day) #今日の日を取得
print(nw.hour) #現在の時を取得
print(nw.minute) #現在の分を取得#現在の分を取得
2024-04-12
2024-04-12 20:39:21.448994
4
12
20
39
timeモジュール
timeモジュールは、時間を扱うモジュールです。timeモジュールは、プログラムの実行時間などの短い時間を扱いたいときに役立ちます。
import time
print(time.time()) #タイムスタンプを取得※タイムスタンプとは、 1970年1月1日0時0分0秒から何秒だったかを示す表示形式のことです。
#処理時間を表示するプログラム
start = time.time() #測定開始時間を取得
val = 0
for num in range(10000):
val += num
end = time.time() #測定終了時間を取得
print(end-start) #処理時間を出力#処理時間を出力@
1712922566.1161118
0.00099945068359375
その他モジュール
Pythonでは、他にもネットワークや画像処理、Web開発などに関わる様々なモジュールが存在します。
特に、データ分析や機械学習などに関わるモジュールが多言語のものより充実しており、Pythonの特徴のひとつだといえます。
最後に
この記事では、モジュールとPythonの標準ライブラリについて解説しました。
もっとPythonを学びたい!という方はこちらの記事でPythonの基本的な構文を学習することが出来ますのでぜひ立ち寄ってみてください!